家庭であたり前の生活を送ることが出来ず、様々な困難を抱え、心に傷を負った若者たちがいます。
そのような若者たちを理解することに努め、心に寄り添う、そのようなお仕事です。
あたり前の生活を送り、寄り添ってくれる大人が彼らには必要です。
彼らが前向きに生きていけるように、「自立援助ホーム」で一緒に働きませんか?
大学生の社会福祉士養成実習の際、配属された施設の職員さんに自立援助ホームについて教えていただき、初めて存在を知りました。当時は入所施設への就職は考えていませんでしたが、実習やボランティアを通し、子どもたちと「生活を共にする」という支援に強く惹かれました。その後、児童養護施設にて勤務し、法人の新規事業として自立援助ホームが立ち上がることとなり、働くチャンスを頂きました。
自立援助ホームが対象としている年齢は、とても難しい年頃です。人生の岐路に立つ子どもたちは、迷ったり、悩んだり、立ち止まったりたくさんもがきます。時には反抗して、暴言の嵐。かと思うと急に甘えたりします。難しい年頃の上に、様々な背景を持つ子どもたちが共同で生活しているのでトラブルは絶えません。そういう困難を一つひとつ、一緒に乗り越えて、「あの時は大変だったよね」と笑えるようになった時、一緒に頑張ってきてよかったなと感じます。
人生の選択には正解がありません。どの道を選ぶのか自分で決めて、決めたことに責任をもって生きていかなくてはいけません。難題と向き合っていると子どもだけでなく、スタッフも「これでいいのかな」と不安になり、「正解があったら楽なのに…」と思ってしまうことがあります。
基本的なことかもしれませんが、基本的な信頼関係を築くことです。そのためにも「この子はこういう子だ」と決めつけたり、わかったつもりにならないようにしています。スタッフが子どもについて知っている情報は一部であり、子どもの特徴や行動について見立てをすることはできても、すべてを理解することはできません。見えているのは一部であることを忘れないようにしています。わかったつもりになっていると、子どもの話を聞かずに決めつけてしまいかねません。自分の言葉で表現することが苦手な子が多いですが、だからこそ理解を深められるよう関わり続けることを大切にしています。
正直、楽しいことばかりとは言えません。関わるのは「人」で感情や体調の良し悪しがお互いにあります。仕事や学校などでストレスを感じることもあるでしょう。ネガティブな感情や態度、言葉をぶつけられることもあります。彼らは思春期で将来への不安を感じていたり、ホームに来る前の様々な経験を消化できていないことも多々あり、彼らとのやりとりは、きれいごとだけでは済まされず、自分の人間性を問われているように感じることもあります。
そんな中で感じるやりがいは、生活を共にしているからこそわかる「小さい変化」を目にすることです。私が一番うれしい変化は、ホームでの生活に少しづつ慣れて、安心して生活していると感じる変化です。リラックスして過ごしているところ、ご飯を食べる様子、生活の中でかわす簡単な会話。「小さな変化」ではあるのですが、「安心して生活できる」ということが自立援助ホームで生活することの基本であると感じています。
いろいろとあるのですが、特に大切にしていることが2つあります。
1つは、どんな人でも「対等」であり、その人へ「敬意」を忘れないことです。当たり前のことに思えるのですが、「支援する」「支援される」という構図だと、この大前提を忘れてしまうことがあります。具体的には、自分より年も若く、経験の乏しい「彼ら」と関わるとどうしても「こうした方が良い」と思い、その方向に進めたくなってしまいます。そうなったときに「彼らがどうしたいか?」をしっかりと聞くこと。他には、時に失敗する予測ができても見守り、「失敗から学ぶ経験」を尊重することなどです。
もう1つは「自分を大切にすること」です。これは関わる「彼ら」に対して、どう作用しているのかは正直、わかりません。ただ、自立援助ホームの仕事を続けていく上でとても大切なことだと考えています。
「自分を大切にしてほしい」と彼らにメッセージを投げかける側の自分が「自分を大切にしていない」矛盾の無いよう、彼らのことも自分のことも同じように大切にしていきたいです。
複雑な環境で育った子ども達なので、心を開いてもらうまでに時間がかかります。大変な事ももちろんあります。でも日が経つにつれ、どんどん慕ってくれるようになって。私の出勤時間に合わせてアラームをかけて待っていてくれたり、辛い過去や将来の夢を語ってくれたり。心を許してくれたんだと、凄く嬉しくなります。みんな辛い状況のなか、前向きに頑張ろうと奮闘しているんです。一人の人間として、とても尊敬します。その頑張りをサポートできるのがいちばんのやりがいです。
ホームには、家族とともに楽しく笑った思い出があまりない子ども達も多くいます。なので子ども達にたくさんの「楽しい」を届けたいと思っています。日常生活の中での「楽しい」を見つけたり、スポーツや外食会、BBQ、旅行、ドライブ、ゲーム、ホームパーティーなどのイベントで「楽しい」を企画してみたり。「スタッフも子ども達も一緒に楽しんで一緒に笑う。」これを追求するってワクワクします。自立援助ホームは少人数の組織なので、考えた企画がすぐに実現できるところもいいところだと思います。
最初は、ホームの仕事は、就労や就学のサポートをして自活生活のスキル、金銭管理を教えたり「子ども達の自立を援助する」のが仕事だと思っていました。もちろんこれもメインの仕事ですが、まだ自立に向けて進めていない子ども達や色々なハンデを抱えた子ども達もホームにはたくさんいました。この子たちが、これからの人生をどう生きるのか、どう生きるのが幸せなのか、どのような支援が出来るのか、子ども達のことを思い、寄り添い、共に模索し続けることが最も重要な職務だと感じました。
この子が幸せになるためにはどうしたら、幸せってなんだ、答えは出ませんが考え続けているうちに、自分の人生観まで変わる奥が深い心の仕事だと思います。
全国の自立援助ホームでスタッフの募集を行っているホーム情報を掲載しています。
応募資格、仕事内容、給与等は各ホームに直接お問い合わせ下さい。
スタッフ募集中ホームの全てが掲載されているわけではありません。
お近くのハローワークや各ホームに直接お問い合わせ頂ければ幸いです。